CEFR(セファール)って何?言語運用能力について

今回は英語能力の指標の一つ、CEFRについてお話ししたいと思います。

CEFRとは
Common European Framework of Reference for Languagesの略で、直訳するとヨーロッパ言語共通参照枠組構成で、ヨーロッパ各国で用いられている外国言語の習得達成度の測定基準です。日本でCEFRと聞くと英語のイメージですが、英語のみならず全ての言語に使用されます。世界各国で多様な語学検定があるところをCEFRを用いることで統一化出来ます。よって、CEFRは教育機関や企業雇用の際に志願者の語学能力測定を簡易化するためとしても役立っています。

CEFRのはじまり
CEFRはCouncil of Europeによって、1989年から1996年に研究され、2001年にEurope Union Councile ResolutionがCEFRを語学能力の測定基準にした評価制度を設立することを推進して始まりました。

CEFRの特徴
言語をコミュニケーションの手段として捉え、リスニング、リーディング、ライティング、スピーキング力を測り、いかに言語を「使えるか」という点から評価します。

CEFRの仕組み
CEFRはA1からC2までの6段階に分かれています。以下がCEFRと他の資格・検定資格との対照になります。A=初級、B=中級、C=上級でそれぞれ2の方が1よりレベルが高くなります。

CEFRと他の資格・検定試験の比較一覧表

ビジネスではどのくらいのCEFRレベルが求められるのか

ビジネスで使用される英語においては読む、聞く、話す、書くの4つ全てのコミュニケーション形態においてB2レベルが最低限必要とされています。さらに会社員の層に詳しく分けて見ると、ジュニア層はB1、シニア層はB2、マネジメント層はC1からC2とされています。しかし現状では、それぞれA2、B1、B~C2であり、1レベル以上の格差が存在します。

TOEICとの比較の場合

日本においてビジネスでよく使われるのがTOEICですが、日本でTOEICのスコアを履歴書などに記載する際は通常リスニング(L)とリーディング(R)になるかと思います。CEFRは話す(S)と書く(W)も含むので、TOEICのスコアをCEFRで測りたい場合はS&Wを受験する必要があります。

まとめ

日本ではあまり聞くことのないCEFRですがCEFRを用いることによって読む、聞く、話す、書くというトータルバランスを測ることができるようになります。また、どのスキルが得意か、どこを伸ばす必要があるかも明確にする事が可能です。企業側としても、どの人材をどの業務に充てるかを的確に定めることができるようになります。